特殊建築物等定期調査・建築設備定期検査の北工房 | 特殊建築物の定期調査奮闘Blog in 北海道 成田翔の汗かき定期報告

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さいたま市大宮区・風俗店火災

埼玉・大宮風俗店ビルで火災

記憶には新しいかと思いますが、先月17日午後2時ころ、さいたま市大宮区の風俗店ビルから火災が発生し、全焼しました。

従業員やお客さんの男女5名が一酸化炭素中毒などで死亡しています。
犠牲となった方の身元が晒されるなど、「二次被害」も起きているようですね。

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ビルは3階建て、2階南側のゴミ置き場が出火場所とみられ、ネットで情報を整理すると
・築50年以上(1965年建造)
・1967年3階を増築
・既存不適格建築物(建築時は法令の規定を満たしているが、その後の法改正などにより現行法に適合しない建築物。)であった
・老朽化が進んでいた
・窓が少ない。階段は傾斜がきつく、すれ違えない
・昨年6月消防の立ち入り検査では違反はなかったが避難路に物が置いてあった
・南側と北側に1か所ずつあるはずの階段のうち南側の1-2階をつなぐ部分がなく、昨年6月の消防立ち入り検査後に撤去された可能性あり

似たような事件で2001年に44名の犠牲者を出した歌舞伎町のビル火災があり、その火災を受けて消防法など大幅に改正されましたが、また繰り返されてしまいました。

 

様々な問題

今回の火災では歌舞伎町ビル火災と同様、様々な要因が重なって被害が拡大してしまったように思います。
以下は私の想像ではありますが…

建物自体がかなり老朽化していたが、風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)により建て替えが困難であった。

もしくは費用の面で修繕などをしていなかった。(増改築は可能な地域だったようです)

さらに1階と2階をつなぐ外階段(ハシゴ?)があったものも火災当時は無かったようで、人がすれ違えるかどうかの通路や階段を煙と炎に遮られて、全く逃げ道がわからなかった。

 

 

ニュースなどでは消防の検査は入っていたと伝えていますが、消防法で定められる防火点検と、建築基準法で定められる特定建築物の定期調査とは別物です。

今回のビルが定期報告の対象となる建築物だったかは定かではありませんが(3階建てとの事で対象だったかと思います…)、窓が少なかったとの情報もありましたので、火災当時は排煙機能など全く機能していなかったのではないかと思います。
排煙窓の点検は建築基準法の検査範囲です。

建物はきちんと定められた調査や検査をすべて行い、適正な状態に保つことによって、万が一の災害時に利用者を守ってくれます。
怠ってしまうと逆に建物自体が凶器に変わってしまいますし、人の命は検査や修繕費用とは比べることはできませんよね。

いずれにしても、やはりビルの所有者、もしくは管理者の責任は問われるべき事故だったように感じます…。

 

 

私は叫び続けます!

この事故から一か月以上たった現在も、店舗看板は残されたまま周辺に焼けた臭いが残り、警察や消防の現場検証なども入っているようで、物々しい雰囲気のままのようですね。
献花台に手を合わせに来る方がまだまだ多くいらっしゃるそうで…。

きちんと安全管理を怠らずに建物のメンテナンスを行っていれば、ここまで被害が大きくならなかったのだろうと心が痛みます。

私にできることはとても小さいかもしれませんが、大きな声で「定期調査をきちんと受けて報告しましょう」「安全のために建物の維持管理を怠らないでね」と声を出し続けていきたいと改めて感じました。
定期報告でお困りの建物オーナー、管理をされている方はまずはお気軽に弊社へご相談くださいね!

 

本日のブログは広報の成田がお届けいたしました!
↑北工房には特殊建築物の定期報告担当の成田と、私、広報担当の成田が居ります^^