特殊建築物等定期調査・建築設備定期検査の北工房 | 特殊建築物の定期調査奮闘Blog in 北海道 成田翔の汗かき定期報告

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現場同行記~物販店舗編~その3

特殊建築物等の定期調査

広報の成田です。
本日は物販店舗の同行記の最終回です!

「現場同行記~物販店舗編~その1」
http://www.tokken.kitakobo.com/blog/139/

「現場同行記~物販店舗編~その2」
http://www.tokken.kitakobo.com/blog/186/

その2では建築設備の点検について書きましたが、今日は特殊建築物等の調査について書きます。
こちらは3年に1度(建物用途や面積により毎年のところもあります)の報告が義務付けられています。

 

調査項目

報告しなければならない項目について、報告書より抜粋して簡単に説明します。

1、敷地及び地盤
・地盤沈下などしていないか
・敷地の排水状況や支障物の状況
・塀などの損傷はないか

2、建築物の外部
・基礎や土台に損傷はないか
・外壁の防火対策や劣化の状況
・窓の固定状況やサッシの劣化状況
・外壁に緊結している看板等に異常はないか

3、屋上及び屋根
・防火対策や劣化の状況
・機器や工作物に異常はないか

4、建築物の内部
・壁、床、天井などが劣化、損傷していないか
・照明器具などが落しそうではないか
・換気設備の設置状況、物などが置かれていないか

5、避難施設等
・避難通路や避難階段が適切に確保されているか
・排煙設備が適切に設置されているか
・非常用照明の設置、作動状況

6、その他
・特殊な構造の場合、その部分が劣化していないか
・煙突や金物の損傷はないか

ざっと抜粋してかみ砕いて書きましたが、1年に1度の建築設備検査とは違い、建築物そのものやそこに付帯するものと、敷地の劣化状況などを報告します。

 

きっと見たことがあるはず。

こちらは基礎部分の打診検査を行っているところです。

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打診棒で基礎部分やタイル面などをなぞると、ガラガラ、ごろごろ…と音がします。
タイルなどが密着しておらず浮いている状態だと、カラカラ、カリカリと高い音がします。
音の違いを聞いて判断します。
合わせて大きなひび割れがないか等を確認します。

こちらは過去にあった事例で爆裂という現象の写真ですが、露出した鉄筋から錆びが拡がってしまいますので、このような場合は「要是正」と報告書をあげます。

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こちらは防火シャッターのスイッチです。
火災などの非常時に押すとシャッターが下りてきます。

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排煙には自然排煙(機械を使わず煙の上昇する力を利用し、窓から排煙する方法)と、機械排煙(機械の力を使ってダクトを通して排煙する方法)があります。
自然排煙を採用している建物にはこのような排煙窓があります。

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このスイッチは排煙窓を開放するためのスイッチです。

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皆さん、きっとどこかで見たことがあるのではないでしょうか。
特殊建築物の検査員は、いざという時にこれらのスイッチが正常に作動するように点検し、報告しています。

とにかく建物内を図面を見ながら歩き回ります。
今回は物販店舗だったので、お買い物をされている方もたくさんいて、邪魔にならないように…など気を付けながら正確に調査を行っていく事がすごく大変そうだなぁと見ていて感じました。

 

調査終了→報告書の作成・提出

その日の調査内容は写真と図面へのメモなどに残し、お客様へ調査終了とご協力へのお礼を申し上げ、確認のサインをいただいてまずは調査終了です!
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会社へ戻ったあとは、行政庁へ提出するために報告書を作成し、提出に行きます。
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このように指摘箇所はコメント付きの写真資料なども添付し提出します。
指摘箇所は○年○月までに改善しますと記入する欄などもあります。

調査・検査会社によっては報告書作成までで、提出までは行っていないというところも多くあるようですが、北工房では書類を揃えて提出までいたします。
一級建築士事務所ですので、その後の修繕についてのご相談等もあれば承ります。

 

命を預かる仕事

「命を預かる仕事」と聞くと、お医者さんなどを思い浮かべてしまう私ですが…
今回調査に同行して感じたのが、特殊建築物の定期調査も命を預かる仕事だなぁ…という事です。

直近では3月に宮の沢ハイツの庇崩落事故がありましたが、崩落した時に誰かが下を歩いていたら亡くなっていたかもしれません。
札幌市のかに料理店の看板が落下したり、ホテルや雑居ビルで火災が起きたが避難路が塞がれていて被害が拡大し、死傷者が出た事故も過去に何度も起こっています。
全て定期報告対象の建築物なので、正しく調査・検査を受けて入れば防げた事故だったかもしれません。

そう考えると、命を預かる仕事のひとつではないかと感じました。

3回に渡って書いてみました同行記、上手く話をまとめられなくてすみません!(笑)
建物用途によって調査内容なども変わってくるので、また機会があれば同行し、お伝えしたいと思います。